えっそれも嘘?アスペルガーが嘘つきになってしまう理由とその症状
「きみって嘘つきだよね。そんなふうにわかりやすい嘘ばかりついてるのって、損しない?」
大学のころ、友達からそういわれたことがありました。
そのときははっとして、「えっなんでそんなことを言われるんだろう?」ととても驚きました。
しかし家族に聞いてみると、自分は普段からよく嘘をついているといわれました。
自分では自覚していないので、かなりショックでした。
今回は、なぜアスペルガーは嘘をついてしまうのか。
どのように嘘をついているのかを、体験談を通してまとめます。
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アスペルガーの嘘は嘘と思っていない
「アスペルガーのうちの息子は嘘ばかりつく」、そんな風に言うご両親に会ったことがあります。
じつは、アスペルガーは子供のころから嘘をつく場合が多く、しかも嘘をつくことにまったく悪びれていないように、自然に空気を吸うように嘘をつきます。
嘘をついたことが本当になり、それが自分でも嘘かどうか、本当かどうかだったかわからなくなるんですね。
そのため嘘をついたことを本人に指摘しても、逆切れしたり、悲しんだりと、お前が嘘をついたのに、それはないだろーという態度をとられてしまいます。
とくに時間がたったことについては忘れてしまうので、大人になっても嘘をついているアスペルガーは治しにくいです。
なぜ嘘をつく?
普通の人は、嘘をつくときはよく考えて、「今嘘をついている」とはっきり自覚を持って嘘をつきます。
しかしアスペルガーは、「本当のことを言いたくない」と脳が思うと、自然に嘘をついてしまいます。
これは今までの育った教育環境の影響が強いです。
怒られて育ったり、嘘をつかないと悪いことが起きると感じたアスペルガーは自分を守るために嘘をつくようになります。
嘘を嘘だと認識できないので、通常なら、「あっ嘘をつくとまずいことになるんだ」と、大人になるにつれてわかってきます。
しかしアスペルガーは、嘘をついたことが分からないので、直すきっかけがないんですね。
嘘つきの直し方
まずは自分が嘘をついていると自覚することが大事です。
僕は人から言われてから、嘘をついていることに気が付くことができました。
まず、人から言われない限り嘘を自覚するのは難しいです。
それも、あまり身内すぎない人から言われたほうがパンチがあります。
家族や恋人、配偶者などから言われても、「何言っているんだこいつ」くらいにしか思わない場合があります。
一番いいのは、上司など会社で権力がある人に言ってもらうのが一番効果的です。
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解離性障害
アスペルガーの二次障害に解離性障害があります。
解離性障害を発症してしまうと、嘘つきになってしまうことがあります。
解離性障害の場合には、自分の持っている心の苦しみとストレスを解消するために自分の気持ちからそれを切り離そうとします。
その行為によって、記憶が完全になくなってしまい、言語や行動に一貫性がなくなります。
それが、周囲から見ると嘘つきになってしまいます。
本人は、わざと嘘をついているわけではありませんし、それを自覚している訳でもありません。
周囲がアスペルガーの嘘を指摘しても、記憶の一部が欠損しているので、本人はそれを認めることはできませんし、嘘つきであることを追及されると、さらなるストレスを本人が抱えてしまい、解離性障害の症状が悪化して、嘘つきの回数が増えてしまうことも起こります。
解離性障害の症状が悪化すると、てんかん発作が起きたり、ヒステリックになることもあるので、本人を追い詰めることは絶対にNGです。
対処方法
アスペルガーが、解離性障害に嘘つきになってしまっている場合には、医学的な方法での有効な治療法は今のところ見つかってはいません。
アスペルガーの気持ちをリラックスさせると嘘つきの症状が回復する場合もありますので、周囲は本人の嘘つきに対して暖かく受容するのが良いでしょう。
本人が、嘘をついていることを自覚するのも回復にはプラスに作用します。
気長に嘘つきに対応していくと、回復に向かっていくことが多くなります。
といっても、アスペルガーの嘘つきに対して、暖かく受容するのは難しい部分もあるでしょうが、そのような場合には医師やカンセラーのアドバイスを参考にしながら、アスペルガーの方の嘘つきに対応していくのがお勧めでしょう。
(嘘つきに振り回されて、周囲まで、心を病むことがないようしましょう)
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